ヴィクトリアマイルのレース条件と特徴
東京の芝1600mで行われる牝馬の4歳以上戦。まだ歴史は浅く第一回が2006年のG1です。どうしても牝馬は早く引退して生産に回るべきという競馬界でしたが世界的にも牝馬の活躍が増えてきたこともあり牝馬戦線を強めるという意味でも作られたレースです。
メンバー的に超一流馬だけが揃うG1ではありませんが第一回の勝ち馬のダンスインザムードに始まりウオッカ、ブエナビスタ、アパパネなどの名馬も勝っているレースです。
また8回と9回はヴィルシーナ、10回と11回はストレイトガールと連覇が続いているレースですね。
過去10年では1番人気が3勝、2番人気が1勝、4番人気が1勝、5番人気が5勝と上位で決まっていますが、11番人気と12番人気も勝っている波乱含みのレースです。
マイル距離のG1ですが勝ち馬の前走コース距離は短縮が4勝、延長が3勝となっています。
また前走1着馬1勝しかしておらず前走6着以下が5勝となっており「巻き返し」が多いレースです。
ヴィクトリアマイル出走馬
登録馬は阪神牝馬Sで1着のミッキークイーンや福島牝馬S勝ち馬のウキヨノカゼ。昨年のエリザベス女王杯勝ち馬クイーンズリングにヴィクトリアマイルに過去3回出走しているスマートレイアー。高松宮記念で2着のレッツゴードンキなどがいます。
ヴィクトリアマイル登録馬リスト
- アスカビレン
- アットザシーサイド
- アドマイヤリード
- ウキヨノカゼ
- オートクレール
- クイーンズリング
- クリノラホール
- ジュールポレール
- スマートレイアー
- ソルヴェイグ
- デンコウアンジュ
- ヒルノマテーラ
- フロンテアクイーン
- ミッキークイーン
- リーサルウェポン
- ルージュバック
- レッツゴードンキ
ヴィクトリアマイルに優先的に出走できる馬は?
外国調教馬およびレーティング上位5頭や地方所属馬は阪神牝馬ステークス2着以内や
福島牝馬ステークス2着以内の馬などが優先されます。
ヴィクトリアマイルの賞金
2016年の1着馬賞金は9300万円。2着3700万円、3着2300万円、4着1400万円、5着930万円となっています。
ヴィクトリアマイルの歴代優勝馬
2007年に大穴をあけたコイウタは歌手の前川清さんの馬でした。キタサンブラックと北島三郎さんが話題の昨今ですが一足先に歌手の馬主さんが活躍していたということになりますね。
牝馬として日本ダービーを制覇した伝説の名馬ウオッカは2009年にこののヴィクトリアマイルを1.2秒差で圧勝をし、そこから安田記念、ジャパンカップを制覇していきました。
また、同じく怪物牝馬として名を残したブエナビスタも2010年にヴィクトリアマイルを制覇。
桜花賞、オークス、秋華賞を制覇し牝馬三冠を達成したアパパネも2011年にヴィクトリアマイルを制覇しています。
面白いのは2013年と2014年を連覇したヴィルシーナです。この馬は桜花賞2着、オークス2着、秋華賞2着の牝馬「準」三冠という珍しい記録の保持者ですが(同年度のエリザベス女王杯も2着)2013年のヴィクトリアマイルは1番人気で制覇しました。しかし、その後は調子を落として掲示板にすら乗れない日々が1年続き、2014年のヴィクトリアマイルは前年度覇者という立場なのに単勝11番人気の低評価となりました。
しかしまさかの逃げ切り勝ちを達成し同一G1の連覇を1番人気と11番人気で達成するというこれまた珍しい記録を達成し、記憶に残る競走馬となりました。
また、2015年の勝ち馬ストレイトガールはこのヴィクトリアマイルでは6歳以上の牝馬が勝ったことが無い中、6歳という年齢で言うなれば熟女のテクで?中団から差し切り勝ちをし、翌年度には7歳という年齢で連覇して、自らの記録を塗り替えました。
棒高跳びの世界で自らの記録を塗り替え続けたイシンバエワ選手のような美しさと凄さを兼ね備えた馬でしたね。
ブエナビスタ、ウオッカの歴史の中では「繋ぎのG1」でしたがストレイトガールやヴィルシーナはヴィクトリアマイルで一番輝いていたと思います。